タクシン元首相の右腕と言われながら、2008年のPADによる空港選挙後に、あっさりと寝返り、アピシット政権樹立を支援したネーウィン・チッドチョーブ氏のインタビューが、英字紙ネーションに掲載されています。

ネーウィン氏は現在、公職選挙法違反により政治活動を禁止されている立場ですが、タイ政界のキングメーカーであり、連立与党ブームジャイタイ党の事実上のトップです。
以下、インタビューの抜粋です。

Q.ある人は、あなた(ネーウィン氏)を指して、イタリアのベルルスコーニー氏の足跡を辿っているようだと話します。同氏は、サッカークラブを保有し、そして、イタリアの首相でもあります。

A.とんでもないですよ。私は商品を売って利益を上げるためだけに、サッカークラブを所有しているわけではありません。おそらく、ベルルスコーニー氏は、私のように選手と一緒にフィールドに立つこともなければ、雨の中でスタジアムのベンチに座ることもないでしょう。また、彼が、私のようにチームの得点にワクワクして、その日の気分がハッピーになるのかどうか、私は知りません。

来年の4月か5月ごろ、私の土地に2万4000席のスタジアムを建設する予定です。この資金は、全て私のもので総額で数億バーツになります。これは決して、政治的なものではありません。


Q.スポーツに携わるイメージ作りとしては、価値ある投資ですね。

私は、どんなイメージも必要ありませんし、それが私の狙いではありません。


Q.政治活動禁止の期間が満了しても、政界には戻らないと主張されていますね。

もう、私の人生のうちの12年も大臣を努めたので、それで十分です。


Q.しかし、まだ首相にはなっていませんね。なりたくないですか?

いいえ、国のために役立つためには、別に首相になる必要はありませんから。愛する人々を幸せにして、発展する機会を提供することが重要です。国や政治について、どのように考えるのかがポイントでしょう。

常々、政治のことばかり考えていた私は、起訴されてしまいました。政治のためにやったことで、起訴されたのです。ただ、私は国のためにやったことだと主張します。

私は、ほかの人々と違った視点を持っています。

私がサッカー界に足を踏み入れると、多くの人々が私に社長になるよう要請に来ました。しかし、私は、そんな役職に就くつもりはありませんので、勝手に自分たちで楽しんでくれと言いました。


Q.しかし、あなたの所有するサッカークラブのファンは、あなたの支持者層と似通ってますね。

(ネーウィン氏の地元の)ブリラム県において、わざわざ私の名前を知らしめるためにサッカークラブを保有する必要なんてないですよ。ブリラム県の選挙で、私に勝てるような人物はいませんから。


Q.でも、サッカーを通じて支持者たちの忠誠心が生まれますね。

それは違います。政治とサッカーでは、波長が異なります。政治はイデオロギーを共有するものであり、サッカーはチームに対する感情を表すものです。試合に勝てば、私たちは一緒に祝福します。


Q.あなたの真似をして、サッカークラブを保有しようとする政治家が数名いますが。

ほとんどの人たちが、クラブのチェアマンとして名前が出ることを狙っている人々でしょう。私の場合、朝一番に監督を呼んで、選手の体調について確認しています。


Q.ブームジャイタイ党内のことや、NGVバス計画の動向には興味を持っていませんか?

今、私は、あまり政治について思考していません。選手たちが怪我をしていないかの方が重要です。バス計画が承認されるか否かは、決して重要ではありません。私のチームが、バンコク・ユナイテッドに負けた時の方が、残念だと感じます。

ブームジャイタイ党員が、私に相談するかどうかは、彼ら次第です。私はサッカー界に身を置いています。


Q.そうすると、サッカーが100%ですか?政治は何%くらいですか?

25%未満です。ブームジャイタイ党にいる私の兄弟たちは、私が3時に目覚めてグランドで練習を開始すれば、誰からも電話にも出ないことを知っていますよ。


Q.サッカー界入りを狙っている政治家らに言いたいことはありますか?

本当にサッカーの発展に関心を持つべきです。そして、政治の道具としてサッカーを利用するべきではない。もし、政治のためなら、すぐにサッカー界を離れ、政界に戻るべきだ。それは、スポーツを貶める悪循環を生む行為でしかありませんから。