おそらくタイ政局の今年最後の山場になるであろう政権与党・民主党の公的資金不正流用疑惑裁判の結審の日を迎えました。

裁判の結果次第では、民主党に対して解党命令が出され、アピシット首相を含む民主党幹部らに対して政治活動の禁止が宣告されるとあって、裁判の行方に注目が集まります。
早朝
警官隊5部隊および移動留置車10台が、憲法裁判所前に配備される。
また、携帯電話の電波妨害装置を設置。

7:50
民主党のアピシット首相と、党顧問のチュワン・リークパイ元首相が、民主党本部を出発し、憲法裁判所へ。

8:05
首相および党顧問が、憲法裁判所に到着。
コーン財務大臣が、憲法裁判所に到着。

9:15
タイ民主党公的資金不正流用疑惑裁判が開廷。

10:15
チュワン・リークパイ元首相が、民主党の最終弁論を開始。

11:30
民主党の最終弁論が終了。

11:32
一時休廷。

11:50
憲法裁判所発表、判決は午後2時。

12:20
アピシット首相は、憲法裁判所内のカフェテリアで休息。

※首相として最後となるかもしれないアピシット首相の昼食は、ローストチキン&ライス。


==注目点1:裁判官6名による審議==

※本来、裁判官7名による多数決によって判決が下されるが、民主党議員による裁判所口利きビデオクリップ疑惑によって裁判官1名が辞職したため、6名により多数決が行なわれる予定。

※この結果、もし3対3で意見が分かれた場合には、「民主党の無罪となる可能性が高い」と、英字紙ネーション記者が指摘。



※憲法裁判所前を含むバンコク都内関連施設の警備を強化。
※民主党本部で、アピシット首相の記者会見場の準備が進められる。


14:00
アピシット首相らが法廷に戻る。

14:05
裁判官らが入廷し、判決文の読み上げを開始。


==注目点2:いつ時点の法律が適用されるか==

※政党幹部の政治活動5年間の禁止を定めた条文は、2007年に加えられたものであるため、2005年に行なわれた公的資金の不正流用に対して、2008年の法改正が適用されるか否か、裁判官の判断に注目が集まっている。


14:35
憲法裁判所、選挙管理委員会(EC)による告発プロセスの誤りを指摘。
ECの誤りについて詳細を説明。

14:45<判決>
ECが「15日以内の告発」という原則を守っていなかったため、告発自体が正当なものではない。として、民主党の解党などについては判断を行なわないとの判決。


==判決により、民主党は解党されず、アピシット政権も継続。==


※民主党では、判決を受けて、パーティを行なう予定。

民主党バンヤット議員「生き返った。生き返った。びくびくした。」とコメント。
民主党チュワン元首相「まずは、トイレに行かせてくれ。」と報道陣に。