fehタイの憲法裁判所は9日、現政権与党である民主党にかかる2億5800万バーツの不正献金疑惑について、告発手続きに不備があったとして、告発自体を棄却しました。

先月30日に行なわれた公的資金不正流用疑惑と同じく、民主党の解党およびアピシット首相ら党幹部の政治活動禁止が言い渡される可能性のある疑惑として注 目を集めていましたが、憲法裁判所では疑惑自体を裁判の対象とせずに、告発手続きの不備のみを指摘して裁判を終えています。
民主党に対する2大疑惑が、どちらも疑惑自体を追求せずに裁判を終えたことに対し、野党プアタイ党および親タクシン派の赤シャツ軍団からは反発の声が出ています。

野党プアタイ党のプロムポン報道官は、不正献金の有無については判断が行なわれておらず、民主党に対する疑惑は永遠に晴れることはないと話し、今回の判決が民主党の勝利ではないことを強調しました。

また、親タクシン派の赤シャツ軍団UDDでは、憲法裁判所の判断が予想の範囲内だとしつつ、「この国には常に、二重基準(ダブル・スタンダード)が存在する。」と裁判所を非難し、民主党の疑惑には一切触れず、法律的な解釈論だけに終始した理由を、国民に対して説明するべきだと訴えています。

反対勢力からの反発の声は強まると予想されますが、民主党にとっては2つの大きな山を越えたことは間違いなく、混乱が予想される今後の政局においても、強気の姿勢を示すことが出来そうです。