タイのアピシット首相が、カンボジア政策を巡って苦しい立場に追い込まれています。タイの英字紙ネーションでは、「綱渡り状態」という言葉で、カンボジア政府と国内世論の間で苦しむアピシット首相の立場を表現しています。

昨日、テレビ番組に生出演したアピシット首相は、カンボジア国境でタイ人7名が拘束された事件について、航空写真などを用いながら国民に対して説明を行いました。
不法入国により拘束されたとされるタイ人7名については、タイ領土あるいは係争地域で発生したものであり、7名がカンボジア領土に侵入していないとの見解を示しました。ただし、明言は避け、言葉を濁しながらの解説でした。

また、7名の現地訪問は、カンボジア領土への侵入が目的ではなく、カンボジアが主張する領有権にって所有地を失いかねない現地住民からの訴えを確認するための視察であったと説明しています。

アピシット首相としては、隣国カンボジアとの関係悪化を避けたい一方で、国内では黄色軍団PADがカンボジアに対する極めて厳しい政策を求めており、両者に配慮した結果、あいまいな立場での表現しかできない状況だったと思われます。

黄色軍団PADでは、明日25日にバンコク都内で大規模デモ集会を開催予定で、関連団体である仏教団体サンティアソークの僧侶らは既に、首相府のそばで野営を開始しているとのことです。