カンボジアとの国境をめぐる軍事的な緊張が続くなか、タイのニピット文化大臣は、これまでの戦闘による遺跡寺院などへの被害はないと報告しました。

ニピット大臣によると、プラサート・タ・クワイ、タ・ムアン・トムなどスリン県内にあるクメール遺跡に損傷は確認されていないとのことです。ただし、こうした遺跡などの保存を扱う美術局の職員が現場に近づける状況ではないため、正確な情報を得られていない事実も認めています。
現状、タイ軍兵士によって遺跡の警戒が行われており、緊張状態が緩和した後、職員らによる確認作業が行われます。

また、 クメール遺跡タ・ムアン・トムについて、1935年8月の公文書において、タイ国内の遺跡寺院としての登録が発表されていることに言及し、同遺跡群を含む 地域がタイ領土であるとの主張を、改めて行いました。一方、プラサート・タ・クワイについては、数年前に発見されたばかりであるため、タイの遺跡としての 登録が完了していないことを認める発言をしています。