タイの英字新聞ネーションの記事(Flood victims angry over 'useless' appliance coupons)より
洪水被災者の救済のため政府が鳴り物入りで実施した「被災者救済2000バーツクーポン」プログラムに対して、洪水被災者から不満の声が高まっています。このクーポンは、洪水によって使えなくなった家電製品の再購入を支援するために実施されたものですが、あまりに使い勝手の悪いクーポンに不満を持ったアユタヤの住民ら200名が5日、幹線道路を封鎖して抗議するまでの事態に発展しています。

2000バーツの家電購入クーポンを受け取った被災者からの声は、以下の通りです。
「クーポンを受け取るために、長い行列に並ばなければならない」

「クーポンを持って電気店に行ったら、クーポンの現金化プロセスが大変だと、店主から不満を言われた」
→こんなことなら、2000バーツの現金をくれれば良いのに・・・との声も。

「自分が購入したい店で、商品が買えません。」
→クーポンの使用は、参加店に限定されています。

「クーポン参加店の商品が、他の店と比べて明らかに高い。」
→他店で300バーツで売られていた扇風機が、参加店では500バーツだったという事例も。
→「被災者救済ではなく、家電業者のためのプログラムのように感じる」との声も。

「クーポン参加店の商品の品揃えが薄い。在庫がない。」
→メーカーからの納品までには時間が要することも確認されている。

「クーポン対象商品が、高額商品や大型商品などに限られていて、不便だ。」
→結果的に、クーポン金額以上の出費が必要になるため、使用を諦める人も。

「使えないクーポンなので、家電店の店主に700バーツで売った」
→地方によっては、1200バーツ程度で買取するシステムを提供している店も。