独立国家の建国を目指すフィリピンのイスラム過激派組織が9日朝、フィリピン南部のザンボアンガ市を襲撃し、子供や女性を含む220名以上の人質をとる事件が発生しました。南部の主要商業都市である同市は、空港や商店、市行政施設、学校、教会などの都市機能が停止し、数千人が過激派から避難しました。アルジャジーラが伝えています。
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各報道によりますと、イスラム過激派の兵士らは9日早朝、大型ボートなどを使用して海側からザンボアンガ市に上陸し、民間人4人を含む6名を殺害すると共に、少なくとも220名以上の市民を人質として捕らえました。これに対し、フィリピン政府は、軍を派遣して事態の収束を図りました。

海軍兵士からの情報によると、大小の計9艇のボートに分乗した過激派の兵士ら約100名は、ザンボアンガ市のイスラム教徒居住区であるリオホンド地区から上陸したとのことです。

クリマコ市長「フィリピン国旗以外の掲揚は、認めない」

市および軍は、過激派の標的は「市庁舎である」と断定し、独立国家の建国を目指す過激派組織に屈することなく、市を平常に戻すための努力を続けており、軍と過激派が武力衝突を繰り返す一方で、同市のクリマコ市長は市民の避難場所の確保や視察、メディアへの現状報告などを続けています。

また、ザンボアンガ市では、Twitterの公式アカウントを使用して、市民に対して避難場所の告知や、現状の報告、市長の活動状況などを伝えています。

午後8時から朝5時までの外出禁止令が発令され、市民が不安な夜を過ごしている夜中0時過ぎには、市の公式アカウントからクリマコ市長の名義で「フィリピン国旗以外の掲揚は、認めない」とのメッセージが発信されました。



Twitterアカウント「@zambocitygovt」では、継続して最新の情報が発信されており、市民からは「市行政を応援するためにRTしよう!」などの声があがるなど、市行政と市民がTwitterを通じて、結束してイスラム過激派と戦う姿勢を示しています。

ハッシュタグ「#PrayForZamboanga」もありますので、クリマコ市長をはじめ過激派と闘っているザンボアンガ市行政や軍に対して、応援のメッセージを送ってみてはいかがでしょうか。
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ちなみに、クリマコ市長は、こんな感じ(↑)の女性市長です。