バンコク在住の会社員KJさんのタイ・サッカープレミアリーグの観戦レポートです。今回はTPL(タイ・プレミアリーグ)12位オーソットスパー・サラブリと7位チェンライ・ユナイテッドの試合(2014年8月27日、第31節)です。
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今回オーソットスパーのホームゲームですが、スタジアムはラチャマンガラ国立競技場を使用しての対戦となったわけですが、本来オーソットスパーのホームスタジアムはバンコクからさらに北にあるサラブリスタジアムで、メインスポンサーはタイでは栄養ドリンクとしよく知られているM-150と言うブランド、このチームには過去多くの日本人がプレーしており、タイ・プレミアリーグ初の日本人プレーヤーもこのチームと契約しています。
現在は2011年からギラヴァンツ北九州で活躍した片野寛理選手(背番号21番)が2011年からプレーしており、今年で4期目と守備の要でチームの中心選手でもあります。もちろんこの日も先発出場、チェンライ・ユナイテッドは杉本恵太選手がベンチ入りしておらず怪我から復帰した村上一樹選手が先発、小川圭祐選手はベンチスタートです。

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ブラジル人が鍵を握った試合展開

オーソットスパーはブラジル人の26番FWのアロン(今期9得点)コートジボワール人で11番MFのアントニー(8得点)、タイ人のエース20番FWのチャヤナン(7得点)の3人が、チェンライ・ユナイテッドドはブラジル人の14番FW
のレナン(10得点)と7番FWのレアンドロ(9得点)が攻撃の核となっており、総得点は両チームとも47点、総失点はチェンライ39点、オーソットスパーが40点とほぼ同じでリーグ内で平均的な数字ですが、勝負どころの得点と失点が7位と12位という結果に影響しているようです。

先手を取ったのはチェンライ、14分中盤でボールを奪い9番チョークラップがドリ
ブルで上がって行き、左サイドの20番ウィリアンがゴール前にクロスを出すとレナンが倒れこみながら頭で合わせてゴール、出したウィリアンも飛び込んだレナンもドンピシャの得点でした。さらにチェンライは攻め続けコーナーキックからゴール前の29番キアットプラウットのヘッドは右に外れます。しかし、25分に村上選手のファールでフリーキックのチャンスすを得たオーソットスパーは14番アディサックが蹴ったボールはゴール右で待っていた10番ジェッサダーのヘッドで同点にしました。それでもチェンライはサイドから攻撃でチャンスを作りますが、GKの好守によって無得点で前半は終了。
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後半は立ち上がり51分にオーソットスパーのアロンがチェンライDFの隙をついて左サイドからノーマークシュートを放ちゴール左隅に決め2-1、その1分後にはセンターサークルから一気に攻め上がって20番FWのチャヤナンが右足で豪快に蹴り込んで3-1と一気に引き離します。

2点差から猛攻で追い上げるチェンライ・ユナイテッド

対するチャンライはこれで目が覚めたのか58分にはミドルレンジからのシュートや63分DFのクリサディーのクロスに途中交代で入った13番FWのナンタワットが相手DFともつれ合いながら身体を投げ出してゴールを狙うがDFにクリアされてノーゴールとチャンスを逃します。69分左サイドからのパスにレアンドロがペナルティエリア内で右足を上手く使い2タッチでDFをいなしながらGKの頭をフワリと越えるループで技ありのゴール、これで3-2と1点差に詰め寄ります。

終了間際まで諦めなかった結果ついに・・・

オーソットスパーも77分にフリーキックのチャンスから直接ゴールを狙いますが、これはGKがパンチングでセーブ、80分にチェンライは3番クリサディーに変えて16番FWのチャトチャイを投入、なんとしても追加点を狙いに行く、ここからチェンライは波状攻撃で攻め始め、83分には20番ウィリアンが左サイドからのパスに反応するがタイミングが合わなかったため打ったシュートは弱くGKがセーブ、85分にはレアンドロのクロスがゴール前に上がりGKの届かない位置に飛ぶがこれは片野選手が頭でクリアするなどほとんど休む暇を与えず攻め続けるチェンライ、そして諦めなかったチェンライはついにロスタイムに入った92分右サイドからのコーナーキックに29番DFのキアットプラウットがファーサイド高い位置からのヘッドはついにゴールを割って3-3の同点として試合終了
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両チームとも力を出し尽くしたゲームで大変見ごたえのある試合でした。不用意なファールにより相手にチャンスを与える場面も見られたが片野選手、村上選手ともによく動き存在感を示しており、リーグ終盤に向けてさらに活躍してくれるものと思います。