バンコク在住の会社員KJさんのタイ・サッカープレミアリーグの観戦レポート

今回はTPL(タイ・プレミアリーグ1)4位のBEC TEROサーサナと17位のPTTラヨーンの試合(2014年10月29日、第37節)です。
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この日が今季最後のホームゲームとなるBEC TEROサーサナは優勝争いから後退、事実上ブリーラム・ユナイテッドとチョンブリFCの争いとなっており、対するPTTは降格圏内の17位に低迷、アウェイだが何としても勝ちたいところ。
PTTラヨーンは1998年にバンコクでPTT FCとして創設、2010年にラヨーン県に本拠地を移した。ホームスタジアムはPTTラヨーンスタジアム(17,000人収容)、2007年からタイD2(ディビジョン2)リーグに所属、2008年にD1(ディビジョン1)に昇格し、2013年シーズンに3位となり今シーズンクラブ史上初めてTPLに加盟した。主な優勝歴などは無く、過去にはノグチピント・エリキソン(2012-2013シーズン)が所属。

前半早くも2-0とリードするBEC TEROサーサナ

BEC TEROは4-4-2のフォーメーションで岩政選手と下地選手はともに先発、PTTは4-3-3だがFWの選手を4人先発させてかなり攻撃的な布陣で試合が始まった。

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 タイのメッシと呼ばれるチャナティプ・ソンクラシン

前半6分、早くも試合が動く、BEC TEROはハーフウェイライン付近からのパスを受けたタイのメッシ18番チャナティプ・ソンクラシンが得意のドリブルで相手DFを引き付けながら進み、ペナルティエリア手前でスペースの空いた右サイドに走りこんでいた10番ラドミール・ジャロウィックに柔らかいラストパスを出すとラドミールがワントラップして右足で放ったループシュートは止めようと前に立ちはだかったGKクリッサナーの頭上を越えてゴールマウスに吸い込まれ1-0とBEC TEROがリード。

このシュート、実は強く打つと見せかけて直前に少し力を抜いたループに切り替えたラドミールの技ありゴールだった。蹴った直後、ゴールを確信してサポーターの待つスタンドに向かうラドミール。

前半は主にPTTがBEC TERO陣内に攻め込む場面が多かったのだが、決定機を作ることはできず。逆にBEC TEROが追加点を奪う。

2点目は下地選手が豪快なミドルを決める
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16分、下地選手が出したパスにペナルティエリア外側で味方選手と相手DFが処理にてこずり、こぼれたところに再度下地選手が走りこんでそのまま右足で打ったミドルシュートがゴールに突き刺さる。GKクリッサナーは一歩も動けずボールを見送った。これで2-0。

リードされたPTTは20分コーナーキックから27番FWルフィーノ・サンチェスがボレーで狙うがゴールマウスを外してしまう。その直後にも混戦からフリーの31番イブ・ハードレイのシュートも岩政選手のブロックによりノーゴール。

25分、PTTは20mの距離からフリーキックを得てMF10番のナロンチャイが直接ゴールを狙うがBEC TEROのGKトッサポーンが見事なセービングでゴールを許さない。

一時、一方的に押し込まれていたBEC TEROは30分を過ぎたあたりから徐々に巻き返し、岩政選手を中心に相手の攻撃の目を早めに摘み、前線を押し戻して左サイドを中心にプレーする下地選手はチャナティプとともに効果的に攻撃を組み立てている。

40分、BEC TEROはコーナーキックから7番キャプテンのランサンがヘッドで折り返したボールに岩政選手もヘッドで合わせたが、これはクロスパーを超えてしまう。前半を終了して2-0 BEC TEROがリード。

後半51分岩政選手のマークに過剰反応した相手選手が倒れファールを取られ、ペナルティエリアの外、約30mの位置からフリーキックを10番のナロンチャイが直接狙うがここでもGKトッサポーンがパンチングで防いだ。

タイのメッシ、チャナティプは好調ぶりをアピール、後半に入っても動きが衰えず得意のドリブルで相手を翻弄する。ラドミールや下地選手との連携も冴えており何度もペナルティエリア内に進入して行く。

60分にはそのチャナティプがサイドチェンジの長いパスに反応して最終ライン裏のスペースに走りこみ、左ペナルティエリア内で決定的な場面を作るのだが、シュートを打てず思わず声を上げていた。

この頃からPTTが勢いを取り戻し、猛攻を仕掛ける。65分にはナロンチャイがペナルティエリア右側で3度目のフリーキックのチャンスを得ると直接ゴール左隅を狙い蹴ったボールはGKトッサポーンがここでもパンチングで得点を許さない、その直後にも中盤からロングボールをゴール前に放り込み混戦になるが、BEC TEROのDFが辛うじてクリアする。

19時半の時点で気温は28℃、体力を消耗した両チームは明らかに疲れが見え始め、足が止まる選手も出てきた。また苦し紛れのファールも増え始め試合が頻繁に止まる。リードされているPTTは時間稼ぎをする必要もなく、とにかく得点を取りに出てくる。

岩政選手も懸命に守るが失点

81分、最終ラインをあげ、さらに攻撃を仕掛けるPTT、防戦一方のBEC TEROはゴール前に8人の選手で固めているが、PTTはハーフウェイライン付近からゴール前にフィードされたボールに9番キラティがくさびとなり、前を向いていた31番イブ・ハードレイにラストパスを出すとそれを左足で止めてそのまま豪快に蹴ったボールはGKトッサポーンの左手をすり抜けてゴール左に決まった。 これで2-1

この後も31番イヴが左サイドから個人技で突破し、ペナルティエリアまで持ち込んでシュートするなどして追加点を狙うがタイムアップ、2-1でホームのBEC TEROの勝利となった。このゲームにおけるサイアムスポーツの採点は岩政選手7点、下地選手7.5点、チャナティプが7点であった。

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試合後のインタビューを受ける岩政選手

サポーターから2人の日本人選手に感謝の気持ちを込めてチャントを・・

試合後、今季最後のホームゲームと言うこともあり、今季限りで退団が決まっている岩政選手(日本に帰国)、下地選手(ポリス・ユナイテッドに移籍)には選手に感謝の歌が贈られ、オーロラ・ビジョンには2人に日本語でありがとうのメッセージが輝いていた。鳴り止まない岩政コールに感激した岩政選手がユニフォームをスタンドに投げ入れ、サポーターにその気持ちを表していたのが印象的であった。
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動画はその時のもようです。

BEC TEROホーム最終戦で岩政選手と下地選手にサポーターが感謝