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TPL(タイ・プレミアリーグ) に参加中!
バンコク在住の会社員KJのタイ・サッカープレミアリーグの観戦レポートです。

今回はタイプレミアリーグ(TPL)18位のエアフォースセントラルFCと、バンコクグラスFCの試合(2014年7月23日、第25節)です。
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前節もエアフォースの試合を観戦したのですが、今回の対戦相手であるバンコクグラスには、昨年までセレッソ大阪に在籍していた元日本代表の茂庭照幸選手と、ベガルタ仙台やソニー仙台でプレーした大久保剛志選手が在籍するチームということで観戦して来ました。

バンコクグラスFCとは・・・歴史、スタジアムなど。

バンコクグラスは、タイの大手飲料容器ケースやプラスチック製品を製造するバンコクグラスカンパニー(BANGKOK GLASS COMPANY)が出資するバンコクFCスポーツが運営するチームで、直接的な創立は 2006年と、他のTP Lのチームに比べかなり新しいクラブです。
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当初は下部のリーグに所属していたのですが、1977年創設され2009年当時すでにTPLに所属、タイサッカーの歴史に一時代を築いたクルンタイ銀行FC(Krung Thai Bank FC)を買収し、そのままTPLに昇格することになりました。

そして、その年に90年代を代表する選手としてタイでは伝説となったスラチャイ・ジャトゥラパッタラポン氏(Surachai Jaturapattarapong)を監督に迎え、タイ・スーパーカップ優勝、2010年にはクィーンズカップとシンガポールカップにも優勝しています。

※スラチャイ氏は選手時代、タイファーマーズ銀行FCなどで活躍しました。

2013年にはその前年までブリーラム・ユナイテッドで指揮を執り、数々のタイトルを独占したアタポン・ブスパコム氏(Attaphol Buspakom)が監督に就任しますが、今年6月にはチームの不振の責任を取る形で辞任し、元タイ代表のストライカーでチェンライユナイテッド監督であったアヌラック・スリカード氏(Anurak Srikerd)が就任したました。

バンコクグラスのホームスタジアムは、バンコクではなく隣県のパトゥムタニ県にあるLEO スタジアムで、タイでは珍しい人工芝を使用しており、スタンドはホームゴール裏を極端に高く設計した非常にユニークなデザインのサッカー専用スタジアムです。

前半(茂庭選手、大久保選手ともに、先発出場)

この日、試合前にはかなりの豪雨に見舞われたのですが、キックオフ直前から雨は上がり、スタジアムの向こう側にはきれいな虹がかかり、旧国際空港であるドンムアン空港に向かう飛行機が上を飛び交います。
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そして18:00キックオフ、両チームとも最終ラインは4バックで試合をスタート。

前半途中までは特に決定的な場面は見られず、大久保選手は左サイドに展開、敵がまったくいないサイドで張っていてもなぜかパスは来ない、スペースの無い右サイドばかりでボールを廻しています。

一方の茂庭選手は、ディフェンダー(DF)の選手が前に出て行っても最終ラインで冷静に対処し、相手の攻撃陣の目を摘んでいきます。
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そんな中、30分に均 衡が崩れます。

前半30分、34番DFのピヤチャノック(Piyachanok)選手が、右コーナーキック(CK)の混戦から右足でゴール、さらにその3分後には、昨年FC岐阜でプレーしていたバージェ・イリオスキ(Blaže Ilijoski/マケドニア)選手がG Kの位置を見極めたループ気味の技ありゴールで立て続けに得点を挙げ、今日は一方的な試合になるかと思われました。

しかし、前半終了間際にエアフォースの5番DFのサラウット(Sarawut)選手が左サイドコーナーキックの折り返しを右足で決め1- 2となります。

バンコクグラスは、密集したエリアでパスを繋ごうとするのですが、サイドチェンジを試みない無理に仕掛けはもちろんうまくいかず、前半終了。

後半(早々に同点にされるも、バンコクグラス勝利)

後半早々、不用意なファールによるフリーキックからゴール前に詰めていたエアフォースのアフリカンの選手にヘディングで決められてしまいます。(この選手、確か他のチームに居たような気がするのですが、名前が分らないため定かではありません。)

そして大久保選手は、後半も左サイドでボールを待ちますが、やはり右サイドに展開する場面が多く、前を向いてボールを持つチャンスがなく、少し後退してボールを受ける場面が何度かありました。
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試合はそのまま時間が過ぎタイムアップになるかと思われた後半86分、まさに終了ぎりぎりにゴール前でうまくパスを繋いで、最後は17番MFのスパチャイ(Supachai Komsilp)選手がペナルティエリアの外側から右足でゴール!!

さらにバンコクグラスは攻撃を仕掛けますが終了のホィッスル。何とか勝利をものにしたバンコクグラスですが、楽しみにしていた大久保選手の見せ場が少なかったのは残念です。

この試合で目立っていたのは、バンコクグラス39番MFのタナシット(Thanasit)選手で、、勝ち越し点をあげた場面で、中央からドリブルで切り込み得点のチャンスを作った現在ユース代表の選手のようですが、何度もチャンスを作り、自ら決定的な場面でシュートを放つなど良い動きをしていました。今後も目が話せないプレーヤーです。

バンコクグラスの試合を観る楽しみがまた一つ増えました。

この日、首位ムアントンユナイテッドのホームで4位BEC TEROサーサナの試合があり、BEC TERO が1-0で勝利したという速報が入り、この試合結果によりブリーラムが得失点差で首位に、また上位 4チームが勝ち点 2差で並ぶというこの時期にしては近年にない大混戦という状況です。

上位2チームに日本人がいないのは面白くありませんが、しばらくこの状態が続けばTP Lはさらに盛り上がることでしょう。

動画(エアフォース・セントラルのサポーター)

1点目の得点に大喜びするエアフォース・セントラルのサポーター