さて、バンコク有数の夜の歓楽街タニヤにある居酒屋『酒の店』の石井りょうじさんインタビュー最終回です。これまでのインタビューの模様は・・・

タニヤ生まれ、タニヤ育ち!石井りょうじさんに聞いた(1)
グラフィックデザインから厨房へ!石井りょうじさんに聞いた(2)

では、第三回のインタビューです!

DSC_0688

― 「酒の店」で働くようになって、最初にしたことは?

えーっと、ここで働きだしてから2年くらいは、ほっとんど厨房から出ないで、ずっと料理を作り続けてましたね。

― 料理をするのが楽しくなったんですかね?

そうですね。

例えば、ひとつのある味を出したいと思ったときに、やりかたは何通りもあるってことに気付いて、それから料理をするのが楽しくなりました。ソースを使わずにソースの味を出したり、出汁をとるのに色んなものを使ってみたり。

― 『酒の店』と言えば、コスパの高いランチが話題ですね。

話題になるようなことをやろうと思って、とりあえず大盛りをやってみようと。思った通りに、人気が出て、話題にもなったんですけど、そろそろ皆さん飽きてきたというか、落ち着いてきたんで、何か次の作戦を考えないとなって感じです。

― ランチ営業を始めたのは、りょうじさんですか?

いや、前にもやってたんですけど、自分が復活させようと思って。

― ランチ営業って、ぶっちゃけ儲かるんですか?

うーん、儲けようと思えば、儲かると思います。

でも、うちの場合は、夜の居酒屋営業と同じ従業員をそのまま使ってるので、それぞれの従業員の1日の労働時間が長くなってて、みんなに残業代を払わなきゃいけなくて・・・。

― それでも、ランチ営業は、やった方が良いと?

徐々にですけど、昼に来てくれてるお客さんが夜にも来てくれるっていう流れが出来つつあって、そもそものランチ営業の狙いに近づいてきているとは思いますね。

― 何か、次にやろうと思ってることはありますか?

夜の居酒屋営業で出している魚を、ランチの時間にも小皿で出せないかと考えてます。普通のランチの定食にプラスして、ひと切れとか二切れの刺身を出せたら良いかなぁと。

― タニヤのランチ戦争も、大変なんですかね。

そうですよ。うちの店は、(オフィス街のある)シーロム通りからはタニヤの一番奥の店なので、途中で色んな店の誘惑に勝った人たちだけが、うちの店に来てくれるんですよ。

― 他の店の動向は気になりますか?

まぁ、そんなに気にしてないですけど、やっぱり、うちの値段と比べてちょっと安い金額にしている店とか、似たようなメニューを出してるなって店とかも、ありますね。

― やはり値段の勝負ですかね?

いや、値段だけで決まるわけじゃないというか、値段よりも、料理のバリュエーションというか、お客さんが食べたいものがあるのかどうかだと思います。

食べたいものが美味しく食べられる店であるほうが重要ですね。

― ランチに限らず、今後の目標は?

やっぱり従業員の対応だとか、料理だとか、まだまだ改善できるところがいっぱいあると思うんで、ひとつずつやっていきたいですね。

― 新しい支店を出すとかは?

真剣に考えたこともあるんですけど、まずは今の店をもっとしっかり作って、それからだと思ってます。

お金のこととか、色んな事も考えなきゃいけないし。

― 『酒の店』本店の経理って、りょうじさんがやってるんですか?

いや、前は自分がやってたんですけど、給料計算のときに従業員から「社長が計算すると給料が安い」って文句が出たんで、やらなくなりました。

そのあと聞いたら、自分がやってる頃の方が高かったらしいんですけど、もう知らないって(笑)

― また、機会があったらインタビューさせてください。

あ、はい。

― ありがとうございました。

ありがとうございました。